ボルダリング栄養学講座~タンパク質・必須アミノ酸の効果と性質~

クライマーなら、絶対に知るべきなのがタンパク質についてです。後述しますが、タンパク質=筋肉で、その生成・修復を担う非常に重要な栄養素で、ボルダリングの上達においても必要不可欠な栄養素といっても過言でありません。なぜなら、タンパク質が、筋肉を作り、治し、運動中のエネルギーにもなるのです。

特に、BCAAアミノ酸が不足した状態での筋肉の正常な修復はありえないので、積極的に摂取するべきです。

筋肉の生成・修復をつかさどるタンパク質

筋肉は全てタンパク質からできています。当然ですが、筋肉の生成(トレーニング)だけではなく修復(回復)にもタンパク質は欠かせません。また、少量ながら酸化系代謝(有酸素性機構)で直接運動エネルギー(ATP)にも変えられます。他にも、ヘモグロビンの合成役として持久力にも関わりますし、神経伝達物質を構成するのもタンパク質です。

タンパク質の構成と最良の摂取時間

タンパク質は、20種類のアミノ酸からできており、体内で合成できない必須アミノ酸だけでも9種類(ロイシン・リジン・フェニルアラニン・イソロイシン・スレオニン・ヒスチジン・トリプトファン・メチオニン・バリン(主に動物性タンパク質に含まれます))これらを偏りなく摂取する必要があります。

また、筋肉の生成が活発に行われるのはトレーニング後の数時間であり、成長ホルモンの分泌が促進されるのは睡眠中であることから、タンパク質摂取のタイミングは「夕方のトレーニング後」が最も良いとされています。

ただし、これらの栄養素は一定時間内に吸収できる要領が決められています。それ以上摂っても排出されるか、脂肪に変わってしまうので、少量ずつ時間を置いて摂るか、吸収のスピードをコントロールするようにしなければいけません。

なお、吸収の面では、ハム類などのペプチド化されたものがより吸収が早いことが判っています。

タンパク質の他の栄養素との相性!

他の栄養素との相性では、糖分はタンパク質の吸収を助け、脂肪は吸収を阻害することも抑えておきましょう。

早わかり必須アミノ酸・非必須アミノ酸の役割表

BCAAアミノ酸・・・摂取時期は運動直後30分以内がベスト

  • リジン・・・組織の生成、修復、糖質・脂質の代謝
  • バリン・・・筋肉の生成
  • ロイシン・・・筋肉の生成
  • イソロイシン・・・筋肉の生成

その他の必須アミノ酸

  • ヒスチジン・・・神経機能の補助
  • スレオニン・・・成長促進
  • メチオニン・・・エネルギー代謝
  • トリプトファン・・・脳内ホルモン・成長ホルモンの分泌※運動中の摂取は厳禁です!

非必須アミノ酸

  • アルギニン・・・成長ホルモンの分泌・脂肪の代謝
  • グルタミン酸・・・筋肉の生成※運動中の摂取は厳禁です!
  • アスパラギン酸・・・老廃物の処理・疲労回復
  • グリシン・・・抗菌・抗酸化作用
  • システイン・・・糖質の代謝・皮膚の保護
  • セリン・・・皮膚の保護
  • プロリン・・・脂肪の代謝
  • アラニン・・・脂肪の代謝
  • チロシン・・・アドレナリン・ドーパミンなどの生成

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