ボルダリングジムに行くと、長物課題に貼られている5.10aなどの数字。「なんだこの数字?」と思う人も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?私も最初は分からずになんだこれと思っていました。
ボルダリングにおいては、長物と呼ばれるルート課題に使われるグレード、難易度表記です。リードクライミング(ロープを使って通常では登れない高さまで登るクライミング)でも同様です。
すぐに、リード(ルート)クライミングのグレード対応表が見たい人はクリック。
目次
5から始まる、ルート・リードクライミング専用のグレード「デシマルグレード」
5から始まる数字。これは「ロッククライミングですよ。」という意味で、デシマルグレードと呼ばれるアメリカ発祥のグレーディングシステムです。なので、ルート課題やリードクライミングのグレードは絶対に「5」から始まるのもこれが理由です。
重要なのはピリオドからの英数字です。例を見てみると、
「5.9」「5.10」「5.10a」「5.11d」。
基本的に、ピリオド以降の数字が低いものの方が優しい課題で、上の例の中だと、5.9が一番優しくて、5.11dが一番難しいことになりますね。
ここでちょっとややこしいのが、「5.2~5.9まではアルファベット表記がない」ということです。「アルファベット表記があるのは5.10から」です。数値が10以上になると、さらに難易度を細分化するためにアルファベットのa,b,c,dを数字の後ろにつけるようになります。
Vグレードなどのボルダリング・クライミングでの各グレード対応表はコチラ
会社名の「ファイブテン(5.10)のちょっと深い意味
これは余談ですが、アメリカでは登山の難易度は1~5までのグレードに別れてるんです。
- class1→歩くだけのハイキング
- class2→補助的にだけ手をつかう登り
- class3=手はバランスを取るために使う登りで、ロープを持つだけの時もある。
- class4=クライミング。ロープ用いるので、落ちると致命傷に。簡単に支点が見つかる。
- class5=ロッククライミング。ロープ・ビレイを使い、色々な支点を使う。
class5は当初5.0~5.9までしかありませんでした。
ですが、フリークライミングの技術の進化により、後に5.10以上のグレードが登場しました。
従来の5.9の壁を越えた数字である、「5.10」。これはクライミンググッズの会社で有名な「ファイブテン」ですね。非常に深い意味を持っています。
他にも色々、リード(ルート)クライミングのグレードの種類
アメリカのデシマルグレード以外にも、UIAA(国際山岳連盟)が定めるUIAAグレード、フランスが定めるフレンチグレード、オーストラリアが定めるオーストラリアグレードなどがあります。
リード(ルート)クライミングのグレード比較対応表
デシマルグレード(アメリカ) | UIAA(国際山岳連盟) | フレンチグレード | オーストラリアグレード |
---|---|---|---|
5.2 | Ⅰ | 1 | 6 |
5.3 | Ⅱ | 1-2 | 7 |
5.4 | Ⅲ | 2-3 | 8 |
5.5 | Ⅳ | 3-4 | 10 |
5.6 | Ⅴ- | 4-5a | 12 |
5.7 | Ⅴ | 5a-5b | 14 |
5.8 | Ⅴ+ | 5b-5c | 16 |
5.9 | Ⅵ-~Ⅵ | 5c-6a | 17 |
5.10a | Ⅵ+ | 6a-6a+ | 18 |
5.10b | Ⅶ- | 6a+ | 19 |
5.10c | Ⅶ | 6b | 20 |
5.10d | Ⅶ+ | 6b+ | 20-21 |
5.11a | Ⅶ+~Ⅷ- | 6b+-6c | 21 |
5.11b | Ⅷ- | 6c+ | 22 |
5.11c | Ⅷ- | 6c+ | 23 |
5.11d | Ⅷ | 7a | 23 |
5.12a | Ⅷ~Ⅷ+ | 7a+ | 24 |
5.12b | Ⅷ+ | 7b | 25 |